クロード・モネ
《睡蓮》 1916–19年

油彩/カンヴァス 130.2×200.7cm Gift of Louise Reinhardt Smith, 1983 / 1983.532

モネは、ジヴェルニーの自邸の庭に造った睡蓮の池を1897年頃からモチーフとし、約30年間描き続けました。これを描き始めた時から、睡蓮のテーマで一室を飾る構想を立て、1915年頃からモネが「大装飾画」と呼んだ大画面の作品を次々と生み出しました。その中の一つである本作には、当時白内障に侵されていたモネが見たヴィジョンとも言える遠近感のない不思議な光景が広がっています。空や様々な植物が池の水に反映する虚構と、水面の睡蓮の葉や水中の水草といった現実の対比から画面は構成され、それが青、緑、黄、白などの縦横無尽な筆致で彩られています。こうした抽象化された画面は、抽象表現主義の先駆けとして評価され、まさに前衛画家モネならではの作品となっています。