ポール・セザンヌ
《リンゴと洋ナシのある静物》 1891-92年頃

油彩/カンヴァス 44.8×58.7 cm Bequest of Stephen C. Clark, 1960 / 61.101.3

この作品に描かれたリンゴと洋ナシは、堅固な形態を持ち、並々ならぬ存在感を放っています。机は傾き、壁は歪んでいるように見えますが、画面内の全ての要素が絶妙なバランスで描かれており、構図には確かな安定感があります。南仏のエクス=アン=プロヴァンスで制作に没頭したポール・セザンヌは、観察から得た生き生きとした感覚をカンヴァスに再現することに挑みました。あまりに革新的であったセザンヌの作品は、当時の大衆からは受け入れられませんでしたが、先進的な画家や美術批評家たちからは称賛され、その死後にはキュビスムをはじめとする20世紀初頭の前衛芸術に多大な影響を及ぼしました。