オーギュスト・ルノワール
《ヒナギクを持つ少女》 1889年

油彩/カンヴァス 65.1×54cm The Mr. and Mrs. Henry Ittleson Jr. Purchase Fund, 1959 / 59.21

印象派の画家たちの多くが風景画を手がけたなかで、ルノワールは肖像画をはじめとする人物画で名声を確立しました。彼の人物画には晩年まで一貫して、若くふくよかな体つきの女性が登場します。彼女たちはルノワールにとって、量感表現や光の効果など、絵画の様々な課題の検討に最適なモチーフでした。1889年制作の《ヒナギクを持つ少女》には、1880年代にルノワールが模索した古典的様式と、柔らかく軽やかな筆致の融合を見ることができます。人物も風景も、線描を使わずに様々な色の濃淡で柔らかく描出され、画面全体が美しい色彩のハーモニーを奏でています。