カラヴァッジョ(本名 ミケランジェロ・メリージ)
《音楽家たち》 1597年

油彩/カンヴァス 92.1×118.4cm Rogers Fund, 1952 / 52.81

17世紀イタリアの最大の巨匠カラヴァッジョは、迫真的な写実描写と劇的な明暗表現によって、バロック様式の立役者となりました。《音楽家たち》は1597年、26歳のカラヴァッジョが、最初のパトロンとなったデル・モンテ枢機卿のために描いたものです。この年、カラヴァッジョはデル・モンテ邸に食客として迎えられました。芸術を庇護したデル・モンテの館では、若者たちが音楽や演劇の集いを開いており、カラヴァッジョは彼らをモデルとしてこの作品を描いたようです。とはいえ、左端にキューピッドが描かれているため、合奏の情景の単なる再現ではなく、「音楽」と「愛」の寓意が主題ではないかと推測されてきました。右から2番目、角笛を手にした若者はカラヴァッジョの自画像と言われています。滑らかな白い肌の若者たちは両性具有的で、カラヴァッジョ特有のけだるい官能性を漂わせています。